『あひるのあくび』は、1年生の6月単元です。
ひらがなの学習も一段落し、いろいろな「ことばあそび」を楽しんでいる最中の単元です。
授業アイデア
1.音読
「あひるの あくびは あいうえお…」
で始まる『あいうえおのうた』。
「4・4・5」のリズムになっていて、歌を歌うように、リズムよく読むことができます。
私が知る限り、光村図書も東京書籍も教育出版も、いずれの教科書でも「4・4・5」のリズムになっていましたので、このリズムが1年生にとって声に出しやすいんだなということが分かります。
“音読”は国語の時間に必ず行う学習です。
物語文や説明文は読みにくい…という子も、詩なら楽しんで読める!ということはよくあります。
口の動き(唇の動き、舌の位置、口の開き方など)を確かめながら(マスクも外せるようになりましたし)、しっかり声を出す時間を、たっぷりとりましょう。
音読の方法はたくさんあるのですが、
- 全員で読む(先生も一緒に、子どもだけで、など)
- グループで読む(班ごと、号車ごと、誕生月ごと、下校班ごと、など)
- 一人で読む(お隣同士で聞き合う、黒板の前で代表で読む、など)
- 一行ずつリレーで読む(先生と交互、男女で交互、机の順番で、など)
- たけのこ読み(10行の中から読みたい行を3つ決め、順番が来たら立ち上がって読む)
この時期の子であれば、これくらいできるようになっていると良いですね。
2.秘密探し
音読をたっぷりした後、
「読んでて何か気づいたことない?」
と聞きます。
※黒板に全文を書いておきます。(orテレビのモニターに映しておく)
1年生を担任すると、毎回驚かされるのですが、本当にたくさんのことを見つけてくれます。もちろん、「え、それはちょっと…」という意見を言う子もいるのですが、それを含めて、子どもたちの発想はすばらしいです。
以下のようなことが出てくると良いのですが、出てこなければヒントを出しつつ、子どもたちが見つけるのを気長に待ちましょう(笑)
今後の文章読解の基礎となるような発見がたくさんありますよね。
3.教材の真似をして、自作の詩を作る
以前担任した子どもたちが作った作品を、まとめたものを紹介します。
あかるい あじさい
あかるい あじさい あいうえお
かあさん かみなり かきくけこ
さとうが さらさら さしすせそ
たいこを たたくよ たちつてと
なみだが ながれた なにぬねの
はわいで はなびだ はひふへほ
まめまき まだかな まみむめも
やさいが やすいよ やいゆえよ
らっぱで らららら らりるれろ
わたがし わすれた わいうえを ん
さく:○○しょうがっこう1ねん2くみ
一人で「あかさたなはまやらわ」の全部作ることは難しいという子もいますので、最後のまとめとしては、クラスで一つの詩を完成させた!とする方が、私は良いような気がします。
一人ずつ作品を掲示したい場合は、一人が「一行を一枚の紙にまとめ」、絵などをつけて掲示するといいかもしれません。
まとめ
国語の授業では音読を大切に。
読んでいるうちに、気づいたこと、不思議に思ったこと、分からなかったことなど、子どもの「!」や「?」を、読み取りに生かしていく。
読み取ったことを元に、作品を作る(発表会をする)。
という流れが基本かな、と思います。
また、話は変わるのですが、本文にも、『私が知る限り、光村図書も東京書籍も教育出版も、いずれの教科書でも「4・4・5」のリズムになっていましたので、このリズムが1年生にとって声に出しやすいんだなということが分かります』と書いたように、教科の指導、特に国語の教材研究を行う際は、他の出版社の教科書も見てみることをお勧めします。
同じ内容のところは特に重点的に指導すべき点ですし、違う内容のところは「なぜこっちの教科書は書き方を変えたのか」を考えることができ、多角的に教材を捉えられるようになります。
☆アイキャッチの「あひる」の絵は、いらすとやのイラストを使用させてもらっています。
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