小1国語「ことばあそび」しりとり編 ~“しりとり”にはこんな知育効果が!~

アイキャッチ 教科

子どもたちのつまずき

語彙力をつけたいと思った瞬間①

先生と子どもの会話1


語彙力をつけたいと思った瞬間②

先生と子どもの会話2


授業アイデア

「え、そんな言葉も知らないの!?」

 子どもと関わる中で、そう感じた瞬間はありませんか?

 子どもの語彙力を増やすには様々な方法がありますが、今回は「しりとり」のご紹介です。

1.「しりとり」のメリット

 しりとりは、言葉遊びの定番です。家でも保育園でも親しんできた言葉遊びだと思います。そのため、始める前の説明をしなくても良いというのが、授業で行う上での大きなメリットとなります。※もちろん、知らない子がいる可能性もあります。事前に調査して教えておくと良いでしょう。

 また、いつも同じやり方だと“飽きてくる”かもしれませんが、

  • 「食べ物だけ」「生き物だけ」など、言葉の縛り
  • 3文字しりとり、4文字しりとりなど、文字数の縛り
  • 2文字をつなげるしりとり【例】さいころころっけつけもの…
  • リズムしりとり(リズムから外れたらアウト)
  • 10個の絵を見せ、しりとりでつなげる
  • 「しり」とりではなく、「あたま」とり【例】ま→ややっ→せき

などのように、日によって新しいルール取り入れていけば、毎日でも楽しめます。

 また、紙に書くことで、間違って覚えていた言葉の修正もできます。「とうもろこし」と「とうもころし」、「ポップコーン」と「ポックポーン」など。

 その他にも、

  • 語彙を増やせる
  • 言葉のアウトプットの場になる
  • 「考える力」「記憶を引き出す力」が身につく
  • コミュニケーション力が高まる
  • (今回は紙に書く「しりとり」なので)ひらがなの練習になる

など、多くのメリットがあります。

2.授業では

 学校は忙しいので、一つ一つの事柄にじっくり時間をかけることが難しいです。

 そのため、いくつかの要素を掛け合わせて行うことがよくあります。

 今回は、「言葉の力」を伸ばすことと、「ひらがな」の習得という2つの目標を取り入れました。

1時間の授業の流れ
  1. みんなでフラッシュカードをする(言葉を増やす)
    絵本を大型ディスプレイに映し、見つけたものを言っていくというのも良いですね
  2. 「自分で」ワークシートに書いてみる
  3. 友達と伝え合う
  4. 班で協力して、できるだけ長くしりとりをつなげる
  5. クラス全体で共有する
  6. (時間があれば)出てきた言葉を使って文章作りをする

 自分の現在の語彙力を知るためにも、一人で考える時間は必ず取るようにします。

 その後、友達との会話、班での相談、クラスみんなのしりとりを見る等により、新しい語彙を獲得していきます。

ワークシート1

「だちょう」「ぎんこう」「しらす」…意外と知らない子が複数人いました。

ワークシート2

「しゃこがい」「らっきょう」…この子の語彙力の高さがうかがえます。

まとめ

 ひらがなの練習は、どうしても「たくさん書く」ことに主眼を置きがちですが、子どもたちの心情としては、「またかぁ…」と、うんざりしてしまうことでしょう。

 ただ、「書くこと」は重要です。話せても書けないということはよくあって、「おとうと」を「おとおと」、「あさがお」を「あさがを」と書いてしまう子がいることも事実です。

 これは、書かないと気づくことができません。

 そこで、「楽しく書く」学習として、“しりとり”はいかがでしょうか。

「言葉の力」を伸ばし、「ひらがな」の習得にもつながる“しりとり”。

 おすすめです。

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