給食って必要なの?~給食の裏側を知ると、意識が変わる~

アイキャッチ 質問(しつもん)

相談者:小2女子

先生と子どもの会話1
先生と子どもの会話2

アドバイス

※長い!と思ったら下の方にある「まとめ」だけ読んでね(笑)

給食ができるまで

 まずは、給食ができるまでの様子を、動画で見てみましょう。

 愛知県豊橋とよはし市の給食センターです。

とよはし学校給食チャンネル より

 給食センターの中をのぞくことって、あまりないですよね。

 見たことのない道具、大量の食材、調理員さんの大変さが伝わってきたと思います。

調理員さんの願い

 わたしの知り合いにも、給食センターの調理員さんがいます。
 その方が、こんなことを言っておられました。

「ピーマンが給食に出る時は、残飯(食べ残し)が多いんです」

 だからと言って、栄養満点のピーマンを給食に出さないわけにはいきません。

「苦みの成分は、熱をしっかり通すと うすくなります。だから、ピーマンは他の野菜より、しっかり いためることにしているんです」

 上の動画はピーマンではありませんでしたが、あの量を、あの大きな道具を使って、しっかり いためるのですから、相当な力が必要ですし、時間もたくさんかかります。

「やっぱり残飯が少ない方がうれしいです」

 そんな思いで、大変な作業を毎日してくださっているのです。

「わたしにも息子がいますが、家では魚をほとんど食べません。きっと他の子もそうじゃないかなと思っています。だからこそ、せめて給食では、食べなれない食材にもチャレンジしてほしくて、いろいろ工夫をしているんですよ」

 こんなことも言っておられました。

「苦手な食べ物も、友達とワイワイ食べると、“あれ?食べれたぞ”みたいなこともあると思うんです」

 友達と一緒に食べる給食には、不思議なパワーがあるんです。

給食では、こんな力がのびる!

 では、私たち先生は、給食を通して、みんなにどんな力をつけてほしいかと言うと、

  • 食事のマナー(はしの持ち方、食事中の しせい、おわんやお皿の配置など)
  • 友達との関係づくり(会話、相手を思いやる心、ふんいきづくりなど)
  • えい生面(手あらい、マスク、つくえの消毒しょうどくなど)
  • せきにん感(給食当番として役わりを果たすなど)
  • 文化を知る(日本の食材、伝とう的な食生活、外国の食生活など)
  • 感しゃの気持ち(作ってくれた人、運んでくれた人、もり付けてくれた友達、食材など)

などです。

 でも、毎日毎日これだけのこと全部を気にしながら、給食のじゅんびをしたり食べたりしたりするのは つかれるので、時々「そういえば、こんな時はこうした方がいいんだったな」と思い出してくれるとうれしいです。

“命(いのち)”をいただく

 さて、感しゃの気持ちは「人」にだけ向けられるものではありません。

「食材」への感しゃの気持ちも、しっかりと持ってほしいと思います。

 実は、「いただきます」という言葉、

肉や魚はもちろん、野菜や果物にも命があると考え、

「食材の命をいただきます(食べます)」

とそれぞれの食材に感しゃすること。

だとする説が有力です。

 下の動画を見て、「命をいただく」ことについて、考えてみてください。

ボンボンアカデミー より

まとめ

 今回、わたしが一番伝えたいのは、

 食べることを好きになろう!

です。

 わたしのために調理してくれたんだな、うれしいな。
 友達と一しょに食べる給食、楽しいな。
 しゅんの野菜って、意外とおいしいな。

 そんなホカホカした気持ちを持ちつつ、ありがとうの感しゃの気持ち(人へ、食材へ)を持ってくれるとうれしいです。

給食は必要!
  • いろいろな人の思いが こめられている
  • 友達と同じものを食べるからこそ、学べることがたくさんある
  • じゅんびや かたづけなど、食べること以外にも成長できる場面がある
  • (お弁当でもできますが)感しゃの気持ちをもつことができる


☆「もっとこんなことがりたい!」「○○についておしえてほしい!」などのリクエストがあったら、ページの一番いちばんしたのコメントらんいてね。

☆アイキャッチの「海を見つめる男の子」の写真は、UnsplashVanessa Bumbeersさんが撮影した写真を使用させてもらっています。

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